昨日はゼミの日。2つの研究発表を聞く。
実践のもととなる提案と、実際の言語活動の関係性をいかにズレがなく説明するかを学ぶ。目的と行為が乖離しないように、と思う。
もう一つ、ものすごく基本的なことだけれど、自分がわかっていることをどう説明するかを学ぶ。どうしても、自分がすでにわかっていることは説明が大雑把になってしまう。自分でも意識しないうちに聞き手にとって大事な情報を飛ばしてしまうことが最近よくある。限られた時間の中で何をどう説明するのかは丁寧に考えたいところだ。
1 油絵の基本用語
油絵の用具についてバリエーションがあることを学んだ。溶き油ひとつについても、揮発性の高いものやつやが出るものなど、道具に依拠して表現が生まれることを知った。
2 すぐに乾かない、油絵の特性
人の肌を表現するのにグラデーションが重要な鍵となった。肌色は「ここからこの色!」と明確に区別できない例として、表現の基本となる色なのだなと思う。そして、その表現に悪戦苦闘する中で、油絵具がすぐに乾かないことは強みなのだと知る。すぐに乾かないからこそ、色を混ぜ合わせてグラデーションを作りやすくするのだと学ぶ。確かに自分が描いている時を振り返ってみると、パレットで色を作りキャンバスに乗せ、さらに色を重ねて混ぜ合わせている。なんとなくやっていることだったのだが、改めて言語化されると納得する。アシスタントとして色々解説してくれる美術学生さんの話を聞いていてなるほどと思う。
3 自分の描き方の特徴から知る、行動の特性
同じ教室で、同じモチーフを描いていても、同じ絵にはならない。他の人との違いを見ていくと、私は輪郭線をはっきりと書くことにためらいがあるのだと知る。白をベースに淡い色でぼんやりと描くのが好きだ。一方で、はっきりと道筋を決められないことは、日常生活の行動にも思い当たる節がある。主観的な判断でしかないけれど、先生からアドバイスをもらう中で自分を知る場面があった。
4 やっぱり、自分がやりながら学ぶのが一番おもしろい!
今回初めて人物画を描いてみて、人物の造形がどうなっているのか学ぶことが多かった。デッサンの本も改めてまじまじと読んでしまったし、他の人の作品からも「ああ、こういう風に描いてみるといいのか」と学ぶことが多かった。こうした学びは、私がもっとよく描きたいなと思っていることと、自分が描き手であることが大きい。
来週が油絵講座の最終回。2枚の作品を持ち寄って先生の講評を受ける。
この1か月の調査研究の対象は、2015年度2年生『走れメロス』と2016年度3年生『故郷』の学習記録だった。
『走れメロス』は描写を分析して発表する授業、『故郷』は読みの観点を定めて作品の魅力を発表する授業である。どちらも参考とする先行実践をもとに授業を展開した。
2つの授業の共通する特徴は、一人一人が文章中で着目する部分が異なる点である。それぞれの発表を通して読みを共有し合いながら、1つの考えを形成していく。パッチワークのようにそれぞれ違う布を持ち寄り、似た柄や似た色を見つけながら、それでもやはり一人一人違うなと感じながら発表を聴き合う。個人思考した後で他者の考えに触れることは、学習者の内省を促す。
実際に記述を抜き出してみると、思ったよりも予想した記述は少ないなと感じるが、まぁこんなもんかな、とも思う。自分自身のことでもあるが、表現の粗さ、つまりディテールまで書くことが課題だと思う。やっぱり私の今の課題意識は「書く」なのかな。
とはいえ、記述のための授業ではないことは忘れてはいけないと思う。「いい記述=いい授業」とは限らず、あくまでもこの調査が授業の表出の一端にすぎないことを注意しながら過ごしていた。
こういう地道な作業を時間をかけてやっている自分を思うと、すごく不安になって「この調査の目的は?」とそもそも論に戻る展開が常である。目的に立ち返り修正することも大事なのだが、あれこれと迷っているうちに時間も過ぎていってしまう。
何か作業をしていないと不安になる6月だった。
ああ、でも、これからもっと焦りを感じる時期になるのか…笑。
今日は学習記録の導入期の指導でどのように教師が説明をしているかのまとめをする。
資料も山のようなので、後半は資料整理の時間になる。
教員採用試験が近いこともあり、休憩がてら院生に交じって教職教養の復習をする。
正解がある問題は楽しいなぁ、と思う。
夜は油絵講座7回目。
人物画は初めての体験で、顔の凹凸を新鮮に学ぶ。特に「鼻」が奥深い。
先生のアドバイス通りに実物と同じくらいの大きさにしたのが正解で、
構図も大きく乱れずにここまできている。
残りあと1回。
今日参加した授業は言語学の授業と文学理論の授業、2コマ。
文学理論の授業は、さまざまな学びや体験を想起させるものでおもしろかった。自分の8年間の授業づくりに関わって基本としてきたことを考え直す契機になっている。特に、1時間での学びを記録していくことと、学びを長期的に捉えることを考える。
私にとって学習記録は、50分の授業を継続して1本の筋にしていくためのひとつの方法なのかも、と思う。
授業外の時間は、研修に関わる事務的作業と研究に関わる文献収集をする。