放課後の渡り廊下

教育に関してあれこれ迷い悩みながら書いています。

もっともっと、多様な子どもの姿を見る機会がほしい。

理想の子ども像を描きなさい。

目指すゴールを設定しなさい。

 

初任者の時に、もどかしさを感じた言葉だった。

教育書で出会ったり、先輩先生に指導を受けたり、

いろいろな場面で「そうだな」と思いつつ、

私は理想の姿なんて描けないとも思っていた。

 

だって、知らないのだから。

 

子どもの姿とは具体的にどんな姿なのか、

中学生でどの程度の力があることが望ましいのか、

学習指導要領に書いてある姿とは、具体的に言うとどうなるのか…

とにかくよくわからない、と思うことがしばしばあった。

 

今は出会ってきた中学生や他校の公開で見る生徒像から

なんとなくこういうことができたらよいだろう、というのは思う。

けれど、圧倒的に自分が勤務する子どもたち以外の姿を知らない。

それでいきなり教室に立った時、「どんな力をつけさせたいのか」という問いに突き当たる。

でも、本当に子どもの力を見取っていくにはもっともっと具体的な発言レベル、表現レベルで

こういう姿になってほしいなという願いのようなビジョンが必要なのだろうと思う。

そういう理想像をなしに年間の計画はたてられないのでは ないか。

 

だがしかし、理想像が見えない。

見たことがないから、と思ってしまう。

見えないものを想像する、ということも必要なのかもしれないが、

もっと力がついた状態というのを、実際に学習者の姿で理想像を持つという体験が

必要なのではないかと思う。