学習記録実践の中で、授業の振り返りを全体で共有することがある。
全員のノートを一覧印刷して配る。
そうすると、振り返りの質を相対化することができる。
例えば作文の観点で、自分は字数制限を観点に「200字以内で書けた」と書いたとする。
そして次の時間一覧化されたノートを見たときに、
他者の振り返りを読むことができる。
「接続詞を正しく使って書くことができた」
「段落の使い方が工夫できた」
「自分の言いたいことを主張としてまとめることができた」
「『例えば』を用いて具体例を挙げて説明することができた」
たくさんの課題が提示される。
その時に、自分が意識していたことと、そうではないことが全体から把握される。
これはできたけれど、これはできなかった、と内省が起こるはずだ。
このように振り返りを全体で共有することによって
自分の振り返りの観点以上の振り返りが起こり、さらに振り返りが深まると思っている。
自分ひとりでは気付けなかったことに気づけることに学習記録を共有する価値があり、
それは協同で学ぶ意義でもある。
振り返りの振り返りによって、リフレクションの再構築を行うことが
深い学びと次の学びに向かう態度を育成するのではないだろうか。