放課後の渡り廊下

教育に関してあれこれ迷い悩みながら書いています。

秘密基地を探す旅がしたい

 連休最終日だからか。遠出をしたい気持ちがむくむくと沸いてくる。

 どこに行きたいか…と夢想していると、過去に行った先々が思い出される。その一つに大村はま文庫がある。記録の集積地は、私にとって魅力的な場所の一つだ。

 

 大村はま文庫がある鳴門教育大を私は何度か訪れている。夏に行くことが多いせいもあって、自分の暮らす地域との生活の違いにいつも圧倒される。肌に感じる風も、目に飛び込んでくる風景も、まるで違うのだなと思う。当たり前のことだけれど。

 

 まだ小学校が旧校舎だった頃、学校の裏山が定番の遊び場だった。今でも記憶に残っている遊びは樹液採集だ。木の小さく膨らんだところをつつくと樹液が出ることを発見した私は、その感動から樹液採集が密かなブームとなった。

 ブームは、大量の樹液を採集できる1本の発見へと進み、さらにその1本の木の近くに人が休憩しやすいような小さな洞穴を発見することに至る。どこで知ったかわからないが、その場所こそが「秘密基地」にふさわしいと1人喜びに浸り、木材や植物を集めては、その場所を自分のお気に入りの場所として飾っていったのだった。

 

 大村はま文庫も、私にとっては秘密基地のような場所なのだと思う。知らなかったことを見つける場所であり、自分にとって今まさに知りたいと思っていることを確かめる場所でもある。

 大村はま文庫に限らず、どこで時間を過ごすかは、自分にとって重要なファクターだと思っている。24時間営業のファミレスとか、大学の図書館とか、それぞれの場所に移動することで、また新しい思考の始まりを迎えることができるからだ。

 

 今は、わざわざそこに行かなければたどりつけないような場所に行きたいと思っている。何かのついでにではなく、そこに行くことだけが目的であるような、そんな場所を探す旅がしたい。