放課後の渡り廊下

教育に関してあれこれ迷い悩みながら書いています。

自由研究の思い出

北海道の夏休みは短い。

お盆が終れば2学期の始まりが見える。夏休みの宿題もいよいよ本腰を入れて取り組まねばならないだろう。

自由研究の発想を引き出した「Do!図鑑シリーズ」

大学院で「研究」を意識するようになって、自分のこれまでの「研究」に関する学びを思い出すことがよくある。その中でもよく思い出されるのは、小学生の時の自由研究の思い出だ。特に好きでよく見ていたのは『Do!図鑑シリーズ』だった。 

遊び図鑑―いつでも どこでも だれとでも (Do!図鑑シリーズ)

遊び図鑑―いつでも どこでも だれとでも (Do!図鑑シリーズ)

 
自由研究図鑑―身近なふしぎを探検しよう (Do!図鑑シリーズ)

自由研究図鑑―身近なふしぎを探検しよう (Do!図鑑シリーズ)

 

この図鑑にはたくさんの発想がちりばめられていて、自由研究のテーマを考える時の参考になった。絵入りなので、ことばだけではイメージしにくいものも再現することができた。

遊びから仮説、実験へ

特に思い出の深い自由研究は、紙飛行の自由研究としゃぼん玉の自由研究だった。

紙飛行機の自由研究は、作り方が載っている本があったのだと思う。さまざまな形、大きさ、紙の種類で紙飛行機を飛ばし続けた。最初は遠くまで飛ばせる紙飛行機はどれかという「飛距離」に関する問いだったのが、飛ばしているうちに「速さ」「軌道」に関する問いも生まれてきた。さらにおもしろかったのは、夏休み後、学校で展示されたときに、友達や先生が何度もサンプルの紙飛行機を試しに飛ばしてくれたことだ。そのことで「飛ばし方」によっても結果が変わる発見があった。

しゃぼん玉の自由研究は、丈夫で大きなしゃぼん玉はどのようにしてできるのかという問いで、身近にあるさまざまなものでしゃぼん玉液を作ることから始まった。家にある洗剤類を試し、砂糖や油を混ぜてみたりした。液だけではなく、息を吹き込むストローの長さ、形を変えて実験をしてみたり、吹き方の実験も行った。

どちらが先にやった自由研究だったのかは思い出せないが、どちらも仮説実験型であることが共通点だった。問いをつくっては実験し、結果を記録し、まとめる作業をくり返したのだった。

 

この自由研究の思い出は中学生以降見当たらない。それは、私の学びの関心が遊びから切り離され、受験勉強につながっていったからなのだろうか。それとも、時間を使いたい関心事が他のものに移ったからなのだろうか。

いずれにしても、自分の中で浮かび上がる疑問に対して「やってみる」作業をくり返すことに私の研究はあった。それは遊びとつながっていて、どこまでも楽しんでできることが重要だった。