久々に外を歩く。子どものための建築と空間展。汐留。
私は小学校時代に旧校舎と新校舎を経験していて、しかも新校舎はオープンスペース(廊下と教室の壁がない)や円形エントランスで、子どもの学びやすさ、過ごしやすさを意識した設計だった。
残念ながら、階段下にある洞穴は私にとっての居場所にはならなかったが、授業では必ずしも使われないような遊びの空間が学校にはあった。
ティーム・ティーチングや習熟別授業が当たり前に行われていた学校だったので、色んな場所を行き来して学ぶ体験もしている。実は、自分の学び方探しの原風景は、新校舎に移ってからの小学校2年間の記憶が強い。
展示は教育の歴史とともに学校建築や子どもの遊び場がどのようにして作られてきたかを見せる。何気なく使う教室のものや配置が、さまざまな意図を持って設計されていることを知る。
また、かつての資料を眺めながら、論文の先行研究を調べる際に、明治期の資料がいかに貴重かを知ったことを思い出す。
数十年の文脈では捉えきれない変化もあり、歴史を紐解くことの大切さを実感する。