放課後の渡り廊下

教育に関してあれこれ迷い悩みながら書いています。

近美コレクション「風雅の人 蠣崎破響展」をみる。

北海道立近代美術館のコレクション展を見に行く。

www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp

目的は蠣崎破響展。

「おばあちゃんのおじいちゃんは松前藩の有名な絵描きさんに仕えていた人なのよ」というのは,私が幼少期に聞かされた祖母のルーツを語る時の決まり文句。どこまでが本当かは今となってはわからないが,祖母の描く鉛筆画は今でも記憶に残っているほど美しいものだった。私の初めての模写は,祖母の描いたものだったと思う。

松前藩の家老として政治家や漢詩人の顔も持つ破響は,花や鳥の絵を得意としている。いつか書道で初めて雅号をいただいた時に,自分に与えられた名に花という字を見た。その字面から破響の絵を思い出すということがあった。そのくらい,私にとって身近に感じられる画家のひとりである。

 

今回最も印象に残ったのは,熊が描かれている作品。つい先日も熊の出没がニュースになっていたけれど,この時代の作品に熊のモチーフとした作品はどのくらいあるんだろうなと疑問に思って見た。ヒグマではないようだけれど,しかし生活に熊の存在があったのだろうなと思わせる作品である。おもしろい。