石川晋さん含め,参加者10名。これならなんとか顔を見ながら安心して話が聴けるんだな。学級通信にしても,合唱指導にしても,「だれに届けるか」を大切にする石川晋さんらしい会だった。
参加しての気づきは2点。
一つは,今の自分があれもこれもと考えないようにしていること。私にとって通信は,子どもたちと教室の出来事を共有するツールになるはずだった。特に,学習記録の個別の記述を学級の場で共有するツールとして機能するはずだった。でも今は,共有するための別な方法があるなら,通信じゃなくてもいいかなと思うことが多い。直接「こんなことがあったんだ」って話すときの方が多くなっている。もしかしたら,自分の見方を紙に残すことにためらいもあるのかもしれない。それで,積極的に通信を活用しようと考えなくなっているんだなと思う。
もう一つは,丁寧にコメントする姿を見せること。大学院での授業で,最初は先生がコメントする姿を見せ,徐々に学習者でコメントする,段階的な譲り渡しの場面を見た。「モデルを見せる」ことが教授方法としてあることはもちろん知っているのだけど,その価値を実感したのは大学院でだった。今回,学級通信においても教師のコメント力がその質を分けるのだと知る。授業においても,曖昧になりがちな学習者の表現に対してどこに着目してコメントするかによって学ぶことは変わってくる。通信は,知らず知らずのうちに,コメントする姿を教える機能を果たすのだなと思った。