放課後の渡り廊下

教育に関してあれこれ迷い悩みながら書いています。

2月にあったこと

ビブリオバトル 勤務校では委員会主催によるビブリオバトルがあり,今年度は総合の時間が余っていたので,時間をもらって(無理矢理?)授業をした。 学年全クラスで2時間,選書・リハーサルの授業を行う。 プレゼンの経験もできたし,選書から見える相互理…

GIGAスクールの研修がはじまった。

昨日,校内研修で教師用タブレットPCの講習会を行った。少し前に全教職員に配布され,3月には生徒用タブレットも導入される。全国でこうした動きが同じように進んでいるのだろうなと想像した。 私個人の感想で言えば,早く使えるようになりたいな,だ。 大学…

日本の「学力」とは何だったのか

2009年に中学校の教員となった。 大学の国語科教育学の授業では,もれなくPISAショックの話題が上がる。 私の国語科教育の学習はPISAショックで揺れる学力論から始まっている。 教授の考え方の影響もあって,道徳的に読むことへの批判,「論理的」「科学…

縄文文化学習のための読書記録

矢島新(2019)「ゆるカワ日本美術史−ヴィジュアル版」 ゆるカワ日本美術史<ヴィジュアル版> (祥伝社新書) 作者:矢島 新 発売日: 2019/02/01 メディア: 新書 日本美術史を「ゆるカワ」という観点で概説した新書。どこまでを「ゆるさ」「かわいさ」として括る…

「僕たちの学び方改革ってないのかな?」ー1月の振り返り

生徒が見える授業 1月は「モアイは語る」の授業がメインでした。 keynote.hatenablog.jpkeynote.hatenablog.jp keynote.hatenablog.jp もっとじっくり内容理解をした方がいいのかなあという葛藤もありながら,何時間もかけて本文を読み続けることで本文の面…

説明的文章の内容を理解するためのちょっと変わった方法

1月の授業で,光村図書中学2年,安田喜憲著「モアイは語るー地球の未来ー」を読みました。 「ダウト!」 本文読解の授業の1時間目は,黙読→リレー音読をした後,2周目のリレー音読で「ダウト」をしました。 「ダウト」は,本文とは違う言葉に変えて読み,違…

助詞の違いで話し合う2

モアイは語る と モアイが語る ではどのような違いがあるのだろうか? それぞれに自分の考えを書いて、立ち歩いて交流する。一番納得する解を選んで全体交流の流れだ。 しかし、最初のクラスはメモをする準備を忘れて不完全燃焼。また、誰の解答に関心が向く…

助詞の違いで話し合う

冬休み明けの2年生の授業は論説文「モアイは語る−地球の未来−」を教材にした授業で始まる。筆者は安田喜憲さん。 文明は緑を食べる (読売科学選書) 作者:喜憲, 安田 メディア: 単行本 今回は,付属語の学習も兼ねて,題名の”は”に着目した授業を行なった。現…

学習は修行ですか?

「あっちこっち」アンケート 学校が再開した。 初日の授業は,大晦日をどう過ごしたか(最近は紅白を見たか見ていないかの調査が定番)で「あっちこっち」アンケートをとりながら,互いの近況報告をするような緩やかな1時間目を心掛けている。 「あっちこっ…

須田実編(2005)「読む力・考える力を育てるノート指導」

引き続き,国語科ノート指導に関する書籍を読み続けている。 ここにきて,2000年代のノート指導本に入ってきた。 読む力・考える力を育てるノート指導 小学1・2年 作者:須田 実 メディア: 単行本 この一連の調査の目的は,ノート指導の歴史的文脈を探すこと…

新潟県立歴史博物館編「あ,コレ知ってる! はにわ どぐう かえんどきの昭和平成」

縄文ブーム再来中なので,縄文時代に関する書籍を読み漁っている。 その中で,面白くて一気読みした1冊を紹介したい。 あっ、コレ知ってる!はにわ どぐう かえんどきの昭和平成 作者:新潟県立歴史博物館 発売日: 2019/08/04 メディア: 単行本(ソフトカバ…

授業への思い入れ

縄文文化交流センターに初めて行った。 私が生まれ育った町は,縄文遺跡群が多く出土する地域だった。小学生のときから縄文土器を作ったり,竪穴式住居に実際に入って縄文人の生活を想像したりする学習をよく体験した。 町を離れて生活するようになってから…

岩浅農也・横須賀薫編(1984)『ノート指導と板書』

学習記録のあり方は,授業者の問題意識や信念によって決まる 引き続き,これまでの国語科ノート指導の歴史を追うために,次の本を読んでいる。 子どもが見える授業技術入門 (4) メディア: 単行本 この本は「ノート指導と板書」をテーマとして,「子どもが見…

学習のあり方そのものが問われている。

学習記録研究の中で,国語科のノート指導に関する読書を続けている。 現在読んでいるのは,白井勇著『思考力を伸ばす国語科ノート指導』。 思考力を伸ばす国語科ノート指導 (1970年) 作者:白井 勇 メディア: - 「愛着の持てるノート」というのがキーワード…

学習指導要領の系統的な文言の違いについて説明できるか?

次年度の新学習指導要領実施に向けて,改めて指導要領を読み直している。 中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 国語編〈平成29年7月〉 発売日: 2018/03/01 メディア: 大型本 きっかけは,校内研修で3観点の評価をどのように行っていくか,という議論の中で…

コロナ危機の中での対話と挑戦ー11月の振り返り

迫り来るコロナ危機の中で 北海道の新型コロナ感染者が急増する中で,現実的な対応に追われる11月だった。 実際に近隣の小中高等学校で陽性者が発覚して学級・学年閉鎖が起こり,家族が陽性者の場合どうするか,学年閉鎖・学級閉鎖の判断をどの段階でどのよ…

【メモ】石田佐久馬(1964)「発問・板書・ノート」

新型コロナの第3波の対応に追われ,先週から二者懇談,来週は三者懇談と続き,学校現場は常に疑問と不安と決断に迫られている。 1・2年生は希望制で今回は見合わせるという家庭も多いだろうが,3年生は受験を控え気が気じゃない。コロナの心配もありつつ,進…

長田和雄(1955)『国語ノートの指導』

週末,ノート指導の歴史を知りたくて,1950年代のノート指導の本を探して読んだ。 ノート指導本としての特徴は何か? 今回手にした長田和雄(ながたかずお)の『国語ノートの指導』は,興味深いことに,大村はま同様,「とじ込み式ノート」の実践について書…

「書くことの多角化」 —言語活動をどれだけ具体化できるか?

引き続き「第三の書く」を読んでいる。 復刻版 第三の書く 作者:幹勇, 青木 発売日: 2020/10/15 メディア: 単行本 とにかく「視写」のイメージが強いこの本なのだが,改めて読むと,「書くこと」の全体像も示されていることに学びが多い。視写の意味や実際の…

『なってみる学び―演劇的手法で変わる授業と学校』刊行記念ウェビナーVol.2 感想

11月15日,日曜日の午後にウェビナーで以下の著書に関するお話を聞きました。 『なってみる学び―演劇的手法で変わる授業と学校』刊行記念ウェビナーVol.2 演劇人と語り尽くす! 授業と学校を変える演劇の力とは! なってみる学び ―演劇的手法で変わる授業と…

他者に対する想像力やリスペクトを育む伝記の授業

最近少しずつ読み進めている。 今朝は最後の”伝記教材における「第三の書く」”が気になって読む。 復刻版 第三の書く 作者:幹勇, 青木 発売日: 2020/10/15 メディア: 単行本 教材文には,個人の生涯を集約し,伝記の形にしたものがあります。これをどう学習…

日常の課題発見能力が生徒会活動の質にも影響を与える。

「建設的な意見」を学ぶ場はあるか? 生徒総会の学級審議で挙がってきた質問・意見・要望を一覧化する仕事をした。 それぞれの内容をまとめながら,子どもたちの課題発見能力の課題を感じる。 学級によっては,無関心,無質問の状況が生まれるクラスがあるの…

「コロナ禍」という言葉が日常を形作る中で—10月の振り返り

本来であれば,文化祭から始まる,10月。 今年は春に行われる予定だった運動会と宿泊学習が10月になり, 学年としての初めて行事が一挙に訪れる1ヶ月だった。 とはいえ,自粛ムード抜け切れぬ学校現場である。 生徒の作文にも定着するくらい「コロナ禍」とい…

全国大学国語教育学会「公開講座2詩の書き方は教えられるか」感想

公開講座Ⅱ「詩の書き方は教えられるか 第1回 詩創作指導の実践とその歴史から」(午後3時〜午後5時40分) 1)詩創作の現場で起こる問題点とは何か? 今日の話題で印象に残ったこと 教師の権力と詩創作の問題 子どもたちはこの詩で満足して作ったけれど,…

学習記録を介した対話と「博士ノート」の実践  —9月の振り返り

授業記録9行に耐えうる授業とは もうすぐ前期の授業が終わる。 前期期末テストが終わり,前期分の授業プリントや授業記録ノートをまとめて冊子型の学習記録を作成した。あとがきには,前期の授業で印象に残っていること,学んだことを書いてもらった。どの記…

気分よく仕事ができますように。ー8月の振り返り

例年の夏休みは25日間。今年は12日間。 8月上旬は午前授業であったことが救いで,毎日暑さと闘いながら過ごす。 夏休みに入ってからは,とことん仕事とは離れて非日常に費やした。 念願の富良野岳登山もでき,演劇も一本見るとこができた。 久しぶりに函館山…

”先行研究”という名の長い道のりを歩け

研究論文を書く経験をすると、先行研究がいかに大切かを思い知らされる。 実践報告はそれぞれの実践が個人の文脈によって開発されたことを知らせることに意味がある。 どのような問題意識があって、どのような環境で、どんな選択をするのか。 しかし、同様の…

「学習記録」には学習者の創造性が込められている 

国語教育雑誌を見ていると、学習者が書き記すものとして「ノート」という用語が多くの教員に定着していることがわかる。『国語教育』最新号の目次にも「「書く」を習慣づける ノート指導術」といったタイトルが見られる。 教育科学 国語教育 2020年 09月号 (…

実践史の中での位置づけ

学校の先生たちが実践としてまとめるものは、なぜその方法を選択するかということと、実際にどうするかという方法の説明が多い。先行研究を整理している論考というのは少ないのだなと思う。 大抵のことは、先人がその重要性を述べているのであり、ある程度の…

授業で何を記録すべきか

生徒の授業アンケートの記述に、よく「板書をもう少ししっかり書いてほしい」という意見をもらう。学習者にとっては記録として授業が残っていないと不安だ。学校はテストもあって、学習したことに○とか✖️とかを付けられるのも事実である。だから、自分として…