放課後の渡り廊下

教育に関してあれこれ迷い悩みながら書いています。

授業感想文から再出発―7月の振り返り

テスト後は,3カ月の授業の振り返るための学習記録づくりと,説明文「月の起源を探る」を使った説明文を書く単元だった。

学習記録づくり

本来であれば学習記録の完成モデルを示したり,目次をつくったりする時間を設定するのだけれど,今回は目次も作成せずプリント類を整理して表紙と奥付だけをつける形となった。あとがきも,最終的な文集型の学習記録になる前に授業作文を書くだけに留める。3年間の途中で新しいことを始めることの難しさを感じた。

当たり前な話だが,3年間で持ち上がっていた頃の3年生は,2年間の積み重ねがあった。だから学習記録をつくる学び方に習熟していたのだなと思う。

ただ,そんな中でできたものを見ていくと,やはり発見も多い。奥付はちゃんと作成したのは今回が初めてだが,定価を定めるときの子どもたちの判断の仕方はさまざまな様相が見られておもしろかった。

また,束ねられたプリント類にひもを通すための穴をあける作業も,今回はちょっと感動的だった。初回だということもあって,穴をあける場所の間違いがないように私が全員分の穴あけ作業をした。その時に,「自分でやっていいですか」と言ってきた学習者がいた。約1センチほどの紙の束に穴をあける作業がおもしろいのだと思う。そして,そのプリント類は全部自分のものだ。自分の本を作る作業だと思うと,誇らしい。

説明の技をプレゼンし,説明文を書く

前単元では,個人で描写を読み解く活動が主だった。今回は班での協同学習になる。

あとの授業感想文でも取り上げられていたが,活動に対する意欲の差が問題になる班が見られた。やっぱり互恵的関係の話をちゃんとしようと思うし,課題設定を学習者自身の問題ともう少し密接な部分に設定したいとも思う。

また,全体共有の場面で解説に困難が生じた時に,教師のフォローが必要になる場面も多かった。お互いの聞く必然性を作るために,班ごとに担当箇所を割り振ったわけだが,その発表の全体像を可視化してまとめる役割を私自身が果たせなかったことが悔やまれる。その問題点は,教科通信を発行することで補ったつもりだが,タイムラグができてしまった。タイミングって重要だ。

授業感想文を通した学習者との授業観討議

7月は夏休みに入る前ということもあり,40時間弱の授業を振り返って授業感想文も記述してもらう。いつも通り,100点満点の日はないんだ,という前提をおいて。

書く力のある学習者に恵まれて,授業について考える視点をたくさんもらう。次の選択ために私が考えなければならないことは,学習者の学びやすさだ。

テストで点数が取れるということも,中学生にとって必要なことなのである。活動の価値をいくら解いたところで,テストで点数が取れない自分は,やっぱり誇らしくない。