放課後の渡り廊下

教育に関してあれこれ迷い悩みながら書いています。

知識との闘い。

田村学さんは「深い学び」について次のように述べる。

「深い学び」とは,「知識・技能」が関連付いて構造化されたり身体化されたりして高度化し,駆動する状態に向かうこと(p.64)

深い学び

深い学び

 

夏休み前の授業作文で,「もう少し内容を濃くしてほしい」「物語に深く入ってみたい」「知識をノートにまとめたい」 といった感想が書かれていた。もちろん,これらの記述にはさまざまな学習者固有の文脈があるわけだけど,「知識・技能が…」ということと併せて考えると,読み取ったり新しく獲得したりした知識に対して自分の目があまり向いていないことがわかる。

しかも,軽視というよりは,勉強不足という見取り。自信がなくて,あいまいにしてしまっていることは見透かされている。

「問い」とは何か,といった突き詰めて考えることが必要だなと思う。そのためには,自分がその時点で考えていること,自分の願いを人に話すことが必要だ。話すことで,自分が伝えようとしていることが伝わる具体になっているのか,その他に考えられる余地はないのか,他者の力を借りて自分の文脈を掘り下げなくちゃいけない。