放課後の渡り廊下

教育に関してあれこれ迷い悩みながら書いています。

最後の発表会とビブリオバトルー12月の授業

単元 状況を生きるー『故郷』の作文発表会

 ヤンおばさんの生き方,私とルントウの生き方について2時間パネルディスカッションをし,その話し合いから印象に残った発言と理由,そしてこれからの社会をどう生きていきたいかを綴った文集を読む。一人一人と作文を通して向き合う,おそらく最後の発表会になる。

 発表者が作文を読み上げた後,リレー形式でコメントを発表する。コメントを言い合う活動は,この1年間で何度も繰り返し行ってきたことだが,最初は発表者の意図を汲み取る肯定的要素の取り上げを重視し,最後は発言者にしか言えないコメントを考えることを課題とした。コメントは慣れてくると何でもすぐにわかった気になって簡単に言えてしまうけれど,受け手に刺さる言葉を選ぼうとすると,それだけでいろんなことと向き合うことになる。一人一人が書いたものを,一言一句大事にしたいと思う瞬間が何度もあった。

 「これからの社会をどう生きるか」なんて正直わからないし,難しいテーマだなと思うけれど,それでも「豊かさとは何か,貧しさとは何か」といった次の問いへのアプローチも見える作文もあり,15歳の一人一人の言葉の重みを感じる単元だった。

学年ビブリオバトル大会

 委員会主催での運営。学級ビブリオバトル予選を経て選ばれた代表者が3分の持ち時間で本を紹介する。質問もそれなりに出ておもしろい。昨年の経験もあったようで,場に慣れ親しんでいる様子。

 投票集計中の5分間の場つなぎで,私も本を紹介する。紹介したのは大村はま全集(笑)。たまたま代表者の本がすべて小説・物語だったので,そうじゃなくてもいいんだという話,それからみんなが毎時間やっている学習記録にどんな価値があるのかという話,本は時に自分の生活に寄り添ってくれる存在にもなるんだ,というちょっぴり青い話をする。

大村はま国語教室 第12巻 国語学習記録の指導

大村はま国語教室 第12巻 国語学習記録の指導

 

 あとは12月ということで,ふわふわと百人一首を楽しんだり,クリスマスにちなんだ絵本の読み聞かせをして2019年の授業を閉じた。

 

ここまでで85時間。

あとは1~2月の30時間で今年度の国語の授業もおしまいだ。