放課後の渡り廊下

教育に関してあれこれ迷い悩みながら書いています。

新聞から学ぶこと。

 人生相談

母と同世代の女性に片思い=回答者・高橋源一郎

https://mainichi.jp/articles/20170529/ddm/013/070/006000c

 

ふふふ。今日はいきなり何を書くのかとお思いでしょうか。

いや、人生相談とか、そういうものに私は答えがないと思っているし、

結局はその人自身が決めることなので、私はあまり読まないですよ。

ただ、人の価値観がとても表れるいい素材なのですね。

自分ならどう答えるかなとか、答えを見て「うーんそれはどうかな」とか。

きっと回答者も、掲載される媒体の読者層に合わせて答えを考えるんだろうなとか、

いろいろ考えるとおもしろいのです。

 

私はテレビを持たない人間で、ニュースはネットが主でした。

だからこそ今新聞がおもしろいと感じるのかもしれません。

この春から紙媒体で新聞を読む余裕ができて、

しかも1紙だけではなく複数誌をその日に買って読むようになりました。

 

読むようになって気づいた良い事を3つにまとめます。

  • 紙面を広げると自分のアンテナの位置がわかる。

 職業柄、大体は教育に最も関心が高いですけれど、社会のさまざまなことがどのように自分の生活や子どもたちの生活に影響が出るか、ということを考えます。いつもは考えないような問題とも出会いますから、発想を広げることもできます。新しいことばにも出会うことができます。

  • 批判的に考える力を意識できる。

 やはり、編集されたメディアですから、書いてあること以外にどんなことがありえるのか考えます。何を取捨選択して書かれているのか、そういうことを考えながら読むことがおもしろいです。私は単純細胞な面があって、書いてあることをそのまま鵜呑みにしやすいです。コンビニでも「人気ナンバーワン」とかに弱いのです(笑)。新聞から視野を広げる訓練は、結構自分にとって必要な力なのではないか思っています。

  • 情報を取捨選択できる。

 いわゆる情報過多に対する問題意識です。SNS時代、自分の知りたい情報も、どうでもいい情報も、自分が許容できる以上に情報が入ってきます。そのため、一つのことをじっくり考える間もなく、次の情報に飛びつくことがあります。
 数日前にリツイートした記事のことを、忘れてしまっている現象が自分に起きていることを自覚しています。一見、一つ目と矛盾するかもしれませんが、本当に自分にとって欲している情報を得るのに、私は新聞が一番適していると思うのです。よく考えたいことは赤を入れたり、コピーを取っておいたり。でも、基本的には、読み終わったら処分してしまうのです。これは、「自分で」情報をコントロールするので、ストレスがかかりません。

 

 さて、新聞社のまわしものみたいに書いてきましたが、決してそんなことはありませんのでご安心を(笑)。

 ただ、生きてはたらく力を育てるとか、社会と関わって生きるとかいうことを考えていると、新聞が必要なメディアなのではないかと思うのです。しばらくは新聞と向き合って、教材化にも役立てていきたいですね。

 

 

 さて、最後に内田樹の本を紹介しておきます。きっかけは「文化資本主義」の考察を読みたくて読み始めましたが、さかじゅん(洒井順子)の「負け犬の遠吠え」に関する内田氏の見方がおもしろく、今日の1冊に選びました。

 

街場の現代思想 (文春文庫)

街場の現代思想 (文春文庫)