小学校のノート指導実践を見ていると、視写する力を育てる実践提案が見られる。黒板を見て正しくできるだけすばやく書く動作は授業記録の基礎として位置づけられる。
ノート指導の要素として他に、発想を広げること、定着のために練習すること、自分の考えを表現することなどが挙げられるが、振り返りを書く指導も多い。
振り返りの記述は、小学校段階でどの程度の記述が期待されているのだろうか。中学生の振り返りの記述を見ていても、授業の事実(何を学習したか、何がわかったかなど)を書くことができても、その先にある学びの意義や効果への問いを持って書くことは難しい。毎時間書いていても、そのような質の変化が見られる生徒は多くない。
発達段階を考えると、やはり学年が上がるほどメタ思考をした記述が多く見られるが、その境目はどのあたりにあるのだろうか。
また、個人差があるとして、どのような学習経験や思考過程が振り返りの記述と関係するのだろうか。