私は書いてあることへの信頼が強いのだなと思う。
信頼というか、やむを得ず書くという手段を取る、と言ってもいいのかもしれない。
例えば、ある人から相談を受けて、話を聞いているその時にはただ話を聞いて時々に思ったことを返す。自分の感想からちょっとした助言をすることもあるだろう。ある程度の時が経って、相談が終わる。そして、私たちは別れる。
ふと、ひとりになって、自分の中に言葉がたまる瞬間がある。「ああ、こういえばよかった」と思うことがある。「どうしてもこれを伝えたい、でももうタイミングを逸してしまった」そういうことがある。
大半は忘れてしまうのかもしれない。だけど、これは言っておいた方がいいかもしれない。そう思った時、まずペンと便箋をとって手紙を書くことがある。
他者とコミュニケーションを取っている中で、その場で伝えられないことがある。その原因は自分の言いたいことがまとまってないとか、自分に起因することもあれば、相手が直接言葉をやりとりできないとか、相手や場の状況に起因することもあるだろう。
いずれにせよ、面と向かって言えなかったことを、書いて伝える。
書くことで伝える、書くことで伝えてほしい、そういう願いが強いのだなぁと思う。