放課後の渡り廊下

教育に関してあれこれ迷い悩みながら書いています。

助詞の違いで話し合う

冬休み明けの2年生の授業は論説文「モアイは語る−地球の未来−」を教材にした授業で始まる。筆者は安田喜憲さん。

今回は,付属語の学習も兼ねて,題名の”は”に着目した授業を行なった。現行教科書が採択された年に「研究集団ことのは」が行なった研究会での提案を追試した授業である。

 

最初に簡単な助詞の働きの説明をして,後半は”は”の部分を別な助詞に変えて意味の違いを考える学習活動を行なった。

個人思考の後,数名で意見を交流する。やってみると,助詞の意味を説明するためには比喩を用いたり別の例文を示したりする必要が出てくることがわかった。

例えば,「モアイと語る」のパターンを説明するときに「これは○○って番組みたいにさぁ〜」と説明している生徒,「モアイで語る」のパターンを説明するときに「モアイのパペットを使ってこう話すんだよ」と説明している生徒,それに対して「え,そんな風に読んだの,これは”モアイがある場所で”ってことでしょ」と驚いている生徒,それぞれが助詞の働きについて言語感覚を働かせて話し合う。

山場は「モアイが語る」と「モアイは語る」の違いだ。「違うっていうのはわかるんだけど,どう説明していいのかわかりません〜」。ここまでは順調に意見をまとめていた班もなかなか難しい課題のようだ。

さて,どんな解説が生まれるかな。