放課後の渡り廊下

教育に関してあれこれ迷い悩みながら書いています。

2021年8・9月の授業記録〜言葉を楽しく学びたい

 

8月夏休み明けは,言葉の学習からスタート。

f:id:keynotemako:20210914025516j:plain

■わざわざことわざ

青国研で教えてもらった五味太郎さんの絵本を教材に授業をする。

 もともとあることわざをオマージュして新しいことわざを作る学習活動だ。

 子どもたちはプリント2枚を用意する。1枚にはもともとのことわざとその意味を書く。もう1枚には新しいことわざとその意味を書く。スマホが日常の子どもたちだから作られることわざ,勉強や進路に悩む中学生らしいことわざ,ハッとさせられるような考えさせられることわざが見られた。

 もちろんこの手の発想系学習を苦手とする子もいて,いくつか候補を絞ったり,もともとのことわざの反対の意味を考えさせたりした。

 全体での共有はタブレットを用いて,Googleクラスルームの課題に提出してもうことにしたが,やってみて共有が難しいことがわかった。共有目的の時は,jamboardやクラスルームのタイムラインを使うのが良いと学んだ。

■慣用句で「言葉の小劇場」

 慣用句は「言葉の小劇場」で,100字程度の短い物語を書いた。書く子によってどんな世界を持ち合わせているかがよく見える。どんどんフィクションの世界に入り込む子もいれば,現実世界をうろうろする子も。一人一人がよく見える活動だ。

 前回の課題を活かし,今度はGoogleクラスルームのタイムラインにどんどん入力してもらう形で共有をした。誰の慣用句の使い方が上手だったか選ぶよう指示をし,書き終わった人も黙々と他の子の文章を読んでいた。いつもは紙で提出し,文集化する作業だったが,やはり時間がかかる。オンラインでの共有は圧倒的に早く進む。この形の交流のあり方に疑問はあるが。

■持ち帰れないとできないこと

 問題は,タブレットPCが持ち帰られないから,学習者の手元に残しておけないことだ。文集の良さは,何度も読み返す中で,一人一人の文字を通して裏側にあるその子の思いを感じられることだ。文集ならば,授業時間で読めなくて,家でじっくり読んでくる子どもたちもいる。それは,同じ学級で過ごす人たちが書いたものだからだ。子どもたちは級友の書いたものに興味が高い。しかし,持ち帰られないタブレットPCではオンライン上にアクセスできないと,読み返すことはできない。

 また,文集は卒業後も読める。何気なく本棚にしまった記録を取り出し,いつでも昔の自分の文章や級友の文章に出会うことができる。「書き直したい!」と自分の成長を感じたりできる。そりゃ記録だもの当然,と思うかもしれないが,学習記録の時間的価値は大きい。

■詩の授業

 緊急事態宣言が延長にならなかったら,フリーズフレーム(静止画)で故事成語を表現して,何の故事成語か当てる,インプロ授業もやりたかったなあ。言葉の授業はいろんな方法があるのでおもしろい。

 

 期末テスト明けは石垣りんの詩「挨拶ー原爆の写真によせて」の授業なので,これまた青国研で紹介のあった「ラッキーディップ」をやってみたい。ラッキーディップといえば,あすこまさんの実践にもありました。

askoma.info

 

ああ,どの詩を選ぼうか。

こう考えている時点で,頑張り過ぎちゃう自分がマズイ。