大学院の演習で,共通テスト問題を読んで,自分で作成してみる課題に取り組んだことがあった。いろいろ授業観について考えさせられた記憶がある。
学力調査の変遷を見ていくと,複数の文章を読んで考える問題が当たり前になっている。このことが教科の先生と話題に上る。もはや,一教材で授業を終えることに対しても「これでいいのか感」があって,定期テストでは,教科書教材以外の初見の文章を用いて複数テキストを読む問題を作ろうという学校が多くなっている。
ただし,複数テキストの問題生成の過程では,作成者が関連する教材を読む量が多くなり,時間がかかることも問題として上げられる。教育工学のいくつかの研究では,そうした問題を解決しようと,関連する教材をピックアップするようなシステムの開発も進んでいるらしい。研究っておもしろいなと思う。
探究(総合)の授業では,複数の文献を読んで評価する学習活動が設定されることもある。論文もデジタル化されているので,資料を取り寄せなくても端末さえあれば読めるのもありがたい。
一方で,自分にとって重要度の高い情報であるかの精査は学習活動として難易度が高いものだと思っている。どのようにして学習者が情報の軽重を見極めることを学んでいくことができるだろうか。検索をかけていて,お茶小の授業構想が面白そうだなと思う。