放課後の渡り廊下

教育に関してあれこれ迷い悩みながら書いています。

読書記録

自分のしていることの再確認。

自分のしていることがどういうことなのか、もう一度見直そうと思い、この本に立ち戻る。 成長する教師―教師学への誘い 作者: 浅田匡,藤岡完治,生田孝至 出版社/メーカー: 金子書房 発売日: 1998/05/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る …

気づきを促す教師の働きかけ

今日はこれまでの調査結果を一旦まとめる。 学習記録の記述内容をカテゴリー化していって、やっぱり分け方に納得いかず、バージョン2でまた分類し直す。「事実」「感想」「理解」「学びの言語化」「評価」などと分けた。とは言っても、分けられないのも事実…

学習記録実践に学ぶ~伊木洋『中学校国語科学習指導の創造』

大村はま由来の学習記録実践として、伊木洋先生の『中学校国語科学習指導の創造』を読む。 中学校国語科学習指導の創造 作者: 伊木洋, 出版社/メーカー: 溪水社 発売日: 2018/03/28 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 本書には筆者である伊木先生…

研究デザインを考える

学習者記述の分析方法 ジョンW.クレスウェル著 抱井尚子訳『早わかり混合研究法』(2017)を読み始める。 早わかり混合研究法 作者: ジョン・W.クレスウェル,John W. Creswell,抱井尚子 出版社/メーカー: ナカニシヤ出版 発売日: 2017/08/30 メディア: 単行…

質的研究法を勉強する

方法知を学ぶ 昨日は定例の修士論文執筆グループによる進捗報告を行った。なんだかんだと始めて1か月。どの論文も指導の中で「自分を持つ」ことがキーワードとして挙がった。まだまだ研究の目的が抽象的でポイントの定まらない状況である。よりシャープに研…

「言うべきこと、言うべきではないこと」

何事も新しいことを始めるには周りの理解が必要だなと思うことがある。 作ることで学ぶ ―Makerを育てる新しい教育のメソッド (Make:Japan Books) 作者: Sylvia Libow Martinez,Gary Stager,阿部和広,酒匂寛 出版社/メーカー: オライリージャパン 発売日: 201…

今読みたい本から自分の関心を探る。

ある先生が、授業を「美術や技術のように作業をしながら学べるものにしたい」というようなことをおっしゃっていた。その時、自分の中にも似たような授業の在り方を思い描いていたことに気が付き、腑に落ちる感じがした。 その後、今年の7月上旬くらいから詩…

今週読んだ本

詩教材の授業をもう一度見直そうと思って、文学教材を扱った本を中心に読む。 文学教材の新しい教え方 (21世紀型授業づくり) 作者: 渋谷孝 出版社/メーカー: 明治図書出版 発売日: 2003/05/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 詩教育の理論と実…

読書とは何か?なぜ必要か?仕事をしながらいかに読書する?

昨日は東京文京区の林野会館で日本読書学会に参加する。 日本読書学会 - NetCommons学会パック 愛知からの帰りだったので少し多動だなぁと内省しつつ、 修士の方たちの発表もある学会なので、ゆっくりとお話を聞けたように思う。 読書というと、子どもたちの…

今週読んだ本

専門家の知恵―反省的実践家は行為しながら考える 作者: ドナルドショーン,Donald A. Sch¨on,佐藤学,秋田喜代美 出版社/メーカー: ゆみる出版 発売日: 2001/05 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 43回 この商品を含むブログ (16件) を見る なんだかずぅっ…

絵本の読み聞かせをしよう。

教科教育論というのが約1か月の間週1回のペースである。 前回は元教科調査官の方のお話を聞く。 今回はそれぞれが各教科の魅力を伝えるための実践紹介をする回だ。 私は何を紹介しようかと思って過去の学習記録をめくったら、「小さな読書会」というのがあっ…

働き方を考えながらD.ショーン『専門家の知恵』を読む。

シリコンバレー式 よい休息 作者: アレックス・スジョン-キム・パン,野中香方子 出版社/メーカー: 日経BP社 発売日: 2017/05/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る この本にはダーウィンの1日の働き方が書いてあるらしく、「1日のうちに仕事をし…

「ずれ」から新たな価値を考える。

この本は良かったです。 ずれによる創造―人間のための教育 (1973年) 作者: 上田薫 出版社/メーカー: 黎明書房 発売日: 1973 メディア: ? この商品を含むブログを見る 学習記録を研究するにあたって、ぼんやりとした見方しか思いついていなかったけど、 この…

視覚情報を重視した読みの授業づくり。

協同で授業案づくりをしています。 その中で、岸田衿子さんの『ソナチネの木』を教材化する授業が注目です。 テキストだけではなく、文字と絵が融合して視覚的な読みを促すしくみになっているところがおもしろいです。 ソナチネの木 作者: 岸田衿子,安野光雅…

未完成でもやってみる。

よくわからないことや、考えても考えてもアイディアが浮かばないことは まずやってみることが大切だと私は思っています。 と、簡単に言っても、なかなか挑戦する気概が揃わないことも多いですが…。 その上でなぜ大切かというと、 やってみると、欠陥や失敗に…

7月上旬の課題

来週からCモジュールが始まります。 筑波大学の春学期は8月第一週までです。 私の7月前半の課題は、 ①学習記録の分析と言語化 ②「授業システムと授業行為」に関する研究のインプット です。 読もうと思っている本が積読になっています。 省察的実践とは何…

答えの定まらない問いを持ち続けられるか。

昨日はこの本を読んでいました。 フィードバック入門 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術 (PHPビジネス新書) 作者: 中原淳 出版社/メーカー: PHP研究所 発売日: 2017/02/18 メディア: 新書 この商品を含むブログ (3件) を見る 特に注目して読んだ…

町田くんの世界

アナログ人間で、容量もよくないのに、人のことはよくみていて、 「人が好きだ」 とストレートな言葉をサラッと言う。私たちは、学校文化の内外で発揮される 町田くんの世界をただただ温かい目で見るしかないのだ。 町田くんの世界 1 (マーガレットコミック…

【読書メモ】今週読んだ本

今週は授業で出される課題に追われるような1週間だった。 今日で一息ついた感じだ。 でも、課題はあくまでもはじまりにすぎず、 絶えず課題が課題を産む状況になっている。 そうでなければ学びとは言えないのだろう。 今週は中体連や体育祭の週である。 週…

【つまみ食い読書】これはおもしろい!『イギリス教育の未来を拓く小学校「限界なき学びの創造」プロジェクト』

今週は 過去の授業実践分析を読む これから自分がやってみたい指導案を考える 大学入試問題の試案にチャレンジする といった大学院の課題を中心に生活していました。そのためあまり読書はできませんできた。でも朝読書の時間でもある「15分」だけでも読も…

新聞から学ぶこと。

人生相談 母と同世代の女性に片思い=回答者・高橋源一郎 https://mainichi.jp/articles/20170529/ddm/013/070/006000c ふふふ。今日はいきなり何を書くのかとお思いでしょうか。 いや、人生相談とか、そういうものに私は答えがないと思っているし、 結局は…

夏を感じる日に。『劇場』

先週から温かい飲み物よりも冷たい飲み物を欲するようになってきました。夏を感じます。 いよいよやってきたな、と身構えまてますが、特に武装はしてません。 今日はこれを読みました。『劇場』。 私ってミーハー? 劇場 作者: 又吉直樹 出版社/メーカー: 新…

自分が自分の先生になるには「観点」が必要だ?―「調べ学習」から学ぶ編―

昨日の1冊はこれ。 千葉県の小学校での実践です。図書館資料を活用して調べ学習を行う実践です。 自己教育力を育てる調べ学習の指導―資料利用からレポートの書かせ方、発表まで 作者: 米谷茂則 出版社/メーカー: 千秋社 発売日: 1992/12 メディア: 単行本 こ…

今日は1冊の本を読もう。

世の中は情報過多だ。 今しかできないことは何か。未来の自分のために今できることはなにか。 「そんなのわからないよ」「そんな時は、自分の好奇心の向く方へ」 そうだった。この先のことなんて誰にもわからない。正解なんてなくって、価値を作るのは自分。…

歴史の上に今があり、今の上に未来がある。

昨日は田近洵一氏『国語科教育問題史』を読みました。 戦後国語教育問題史 作者: 田近洵一 出版社/メーカー: 大修館書店 発売日: 1999/04 メディア: 単行本 クリック: 1回 この商品を含むブログ (2件) を見る 田近先生と言えば、国語研究界では国語教育の辞…

自分の作文指導の原風景を思い出す。

私は作文が苦手だ。 よく書けたな、という時もある。 しかし、「いまいちだね」「何が言いたいのかわからない」「思いが伝わってこない」「そもそも“てにをは“ができてない」と、職業を忘れたいくらい酷評を受けることもある。 たいがいそういう時というのは…

苫野一徳『子どもの頃から哲学者』 と 映画『みんなの学校』 と 授業づくりネットワーク

週末は東京に行ってきた。 研究会への一般参加は本当に久しぶりだったので、 どう立ち振る舞えばよいのか、少し(結構かな…)緊張していた。 その緊張をごまかすように苫野さんの本を読みながら電車移動した。 子どもの頃から哲学者 ~世界一おもしろい、哲学…

印南淳史「世界一やさしい読書習慣定着メソッド」

国語科の世界にいると、みなさんの読書量の多さに驚かされます。 国語教育コースに来てからも「○○は知っている?」という会話を耳にします。 知らないことが多いのですね。 その度に私は恥ずかしくなります。 私は文学少女ではなく、漫画とテレビとファッシ…

授業づくりを科学する。

昨日は中原淳監修・脇本健弘・町支大輔著『教師の学びを科学する―データから見える若手の育成と熟達モデル』(2015、北大路書房)を読んでいました。 www.amazon.co.jp それでここ数日「科学する」という言葉が気になっています。 大学院での授業が開始して…